Softlayer上にDominoサーバーを構築する 3.独自ドメインでDominoWebサーバーにアクセスする
前回までで、Softlayer上にWindowsサーバーのインスタンスが立ち上がりました。
Dominoサーバーのインストール・セットアップ手順ですが、これはオンプレミスの環境と同様ですので割愛します。インストールモジュールについては、インターネット上にローカルからコピーするのも大変ですので、Softlayer上のサーバーから直接IBMのPAオンラインにアクセスしてダウンロードするのが楽だと思います。
DominoサーバーのHTTP設定(最低限)
Dominoサーバーの設定ですが、せっかくインターネット上にサーバーをたてるのだから、HTTPタスクを立ち上げてWebサイトを立ち上げてみたいと思います。お名前ドットコムなどで独自ドメインを取得することで、簡単にインターネット上にDominoのWebアプリを公開できます。
notes.iniの「Servertasks=」にHTTPを追加してHTTPタスクを起動するのと、後々ログイン画面をカスタマイズできるように、セッション認証を有効にしておきます。
※「サーバー文書」‐「インターネットプロトコル」‐「Domino Web Engine」タブで設定
独自ドメインの取得・設定
次に、独自ドメインを取得します。お名前ドットコムなどで、数百円で手軽にドメインは手に入ります。さらにDNSの設定も可能ですので、以下のようにSoftlayer上に立てたサーバーのIPアドレスをAレコードとして登録します。
※お名前ドットコムの場合の例
数分後DNSの設定が伝播し、インターネット上でnslookupをすると、指定したIPが返ってくるようになりました。
※nslookup結果
さらに、取得したドメインでサーバーにWebブラウザからアクセスできるようになりました。
※独自ドメインでアクセスし、見慣れたDominoのhomepage.nsfがブラウザ上に表されることを確認
このように、IaaSのサービスを利用することで、インターネット上にDominoのアプリを簡単に公開することができます。XPagesを活用して商用サイトを構築されている例なども見られるようになりましたが、このような使い方がもっと増えると面白いと思います。
なお、一つ課題なのは認証についてです。社内のDominoサーバーなら、自社のActive Directoryにドメイン参加してSPNEGOという機能を有効にすれば、ブラウザアクセスについてはOSのログインと同期してシングルサインオンするこが可能ですが、インターネット上にDominoサーバーを配置すると、自社のADに参加させることは困難です。ですので、今までの社内のDominoアプリサーバーを使うノリでIaaSにDominoアプリサーバーを立てるのは少し毛色が違います。
アプリ側でCookieを操作したり、SAML認証を使ったりいろいろと方法はあるのでしょうが、そのあたりはもう少し勉強しなければいけない部分だと思います。