Mail Onboarding Managerを使ったNotesメールのクラウド移行 1.MOMのインストール
前回までで、ようやっとSCNotesとオンプレDominoの連携設定が終わりました。いよいよ、実際にオンプレのメールDBをクラウドへ移行していきます。
移行にあたり、IBMさんが配布しているツールを使います。
今のところ2つツールがあります。
1.MOM(Mail Onboarding Manager)
2.OPT(Onboarding Planning Tool / OTT(Onboarding Transition Tool)
この2つの違いですが、1はWebブラウザベースで動くツールで、比較的操作も簡単です。ただし、HTTPで転送しますので、若干低速です。数名試しに移行するとか、段階的に少しずつユーザーを移行する場合とかには適していると思います。
あと、2のOPT/OTTを使うにはIBMさんの認定資格が必要ですが、MOMは資格なしで使うことができます。
2のOPT/OTTですが、NotesDB形式で提供されるもので、最終的にはFTP転送でSCNotesへメールデータを移行します。一度に大量にメールDBを移行するならこちらがいいでしょう。ただし、使うにはIBMさんの認定資格が必要です。
今回は、比較的簡単に移行の処理ができる1のMOMを使った移行方法をご紹介したいと思います。
MOM(Mail Onboarding Manager)のダウンロード
SCNotesの管理画面から、「アカウント管理」‐「ダウンロードとセットアップ」を選択します。そこから「Notesクライアントとその他の仕様資格のあるオンプレミス・ソフトウェアのダウンロード」リンクをクリックします。
すると、おそらく見慣れた人も多いであろうIBMの製品ダウンロード画面に進むので、ここで「Mail Onboarding Manager」と検索しましょう。以下のようにダウンロードリンクが出ますので、ダウンロードしてください。
MOM(Mail Onboarding Manager)のインストール
MOMをインストールするマシンの条件ですが、まずWindowsOSである必要があります。通信要件ですが、メールDBを移行するので、オンプレミスのDominoメールサーバーと、SCNotes両方にアクセスできる必要があります。
この条件を満たすマシンを社内の本番環境に見つけるのは意外と大変かもしれません。ただ、SCNotesとの構成には必ず「パススルーサーバー」が必要になります。この記事のシリーズでもすでに構築しましたね。こいつはこの条件を満たしています。
なので、パススルーサーバーにツールをインストールして移行してみようと思います。(検証環境はWindows 2008 Serverでしたが問題なく動きました)
ダウンロードしたインストールモジュール「Mail_Onboarding-Mgr_v1.0_Win_ML.exe」を実行します。
インストールする言語を選びます。
「次へ」をクリックします。
「同意します」を選択して「次へ」をクリックします。
インストールパスを選択して「次へ」をクリックします。
構成データの入力です。「apl.notesサーバーのロケーションの選択」ですが、日本はありません(笑)。とりあえず、「北アメリカ」でいいようです。ポートに指定がなければ、このまま「次へ」をクリックします、
「インストール」をクリックします。
「完了」をクリックします。
これでツールのダウンロード、インストールは完了です。簡単ですね。
次回はツールの起動とセットアップの手順を説明していきます。