Lotus1-2-365 blog

遅れてきたNotesエンジニアがクラウド活用について思いを巡らすブログ

統合サーバーを使ったSCNotesユーザーの管理

お久しぶりです。昨年終わりから1月にかけて、Notesコンソーシアムの方のブログを書きためていた関係で、こちらの更新ができていませんでした。てへぺろ。新任Domino管理者向けのブログ記事が順次公開されていきますので、こちらも都度チェックをお願いいたします。

さて、ハイブリッド構築シリーズは一通り書いてしまっているのですが、昨年を通して実施したNotesコンソーシアム「クラウド研究会」の活動で、いくつかSCNotesの機能を試すことができたので、それらについて覚書程度に書き残しておこうと思います。

 

「統合サーバー」とは

SCNotesハイブリッド環境では、これまでの記事でも書いてきたように、Mail Onboarding Managerなどを使ってオンプレミスユーザーを移行するか、標準のSCNotesの管理画面からユーザーをプロビジョニングすることができました。

 

しかし、移行や初期導入が済んでしまって通常運用に入った後、一度にたくさんのユーザーをSCNotesにプロビジョニングしたい時はどうすればいいでしょうか?標準画面ではプチプチ一人ずつ登録することになるので若干面倒です。このような時に使うのが「統合サーバー」という機能です。この機能により、CSVファイルを使ってユーザーの一括管理ができるようになります。

 

「統合サーバー」を使うには

統合サーバーはSCNotesの標準機能ですが、SCNotesを購入しただけでは使えるようになりません。まずは以下のようなメールをサポートに送る必要があります。

 

f:id:gotus456:20170208171423j:plain

※日本のサポートに日本語で送ってもいいようです

 

 

開設処理が終わると、サポートから回答がきますので、統合サーバーにアクセスしてみましょう。ログイン先などは以下の通りです。

 

f:id:gotus456:20170208171501j:plain

 

早速HTTPで統合サーバーにアクセスしてみます。以下のような画面です、シンプルですね。ここに決められたファイル名、書式のCSVファイルをアップロードすることでユーザーの管理を行うことができます。

 

f:id:gotus456:20170208172015j:plain

 

統合サーバーを使ったプロビジョニング

では、プロビジョニングに使うCSVの形式を見ていきます。まずCSVファイル名ですが、以下のような形式にする必要があります。

 

f:id:gotus456:20170208171607j:plain

 

Seqnumは最後に処理されたファイルの値より小さくならないよう、連番で振ればいいのですが、IBMさん的にはUNIX日付とタイムスタンプを使うことを推奨しているようです。

 

CSVファイルの中身ですが、非常にたくさんの項目列があるので、ここではすべてを記載することはしませんが、以下のようなイメージです。

 

f:id:gotus456:20170208171734j:plain

列項目の詳細は以下のヘルプに詳しいので、参照してください。

<ユーザー・プロビジョニング変更ファイルの作成>
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSL3JX/admin/IntegrationServer/llis_userprovchgfile_c.html

 

統合サーバーを使ったプロフィール情報の管理 

次に、Connections Cloudのプロフィール情報の管理の仕方について見ていきます。プロフィール情報はオンライン上の名刺のようなもので、住所や電話番号など様々な情報を入れていくことができますが、ここでは一番SNSらしい項目である、ユーザー同士の上司/部下といったつながりの関係性(これをレポート・チェーンと呼ぶ)のメンテナンスの考え方について見ていきましょう。

 

f:id:gotus456:20170208171830j:plain

 

まずCSVファイル名ですが、プロビジョニング用のものと似ていて、以下の通りです。

 

f:id:gotus456:20170208172202j:plain

 

そしてCSVの中身ですが、ここでもすべての項目は紹介しませんが、レポート・チェーンにかかわるのは「managerEmail」と「isManager」という項目です。前者は、その人の上司にあたる人のメールアドレスを記入する場所、後者はその人が誰かの上司かどうか、というフラグになっています。

 

このため、「社長⇒部長⇒平社員」といったつながりを3名のユーザーで作りたい場合は、以下のような考えかたで項目を設定します。

 

f:id:gotus456:20170208172346j:plain

 

こちらについても、すべての項目の詳細はヘルプを参照してください。

<ユーザー・プロフィール属性変更ファイルの作成>
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSL3JX/admin/IntegrationServer/llis_profileattributes_c.html


次回からは、統合サーバーへのCSVファイル転送を自動化する方法について見ていきます。